【リターン】国鉄青モケットクッション

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5/31に終了した、福岡市貝塚公園 ブルートレイン保存車両 ナハネフ22 1007 再修復プロジェクト 2017 でお礼の品の一つとして準備していた「国鉄青モケットクッション」のお話です。

1.青モケット

そもそもこの青モケットとは何でしょう?

昭和30~40年代の国鉄車両は、日本全国どこへ行っても普通車であればこの青色のクッション生地(モケット)を使った座席になっていました。これは私の知り合いで、実際に国鉄の鉄道技術研究所にお父様が勤務されていた関係で一時期アルバイトをなさっていた方から直接聞いたお話です。

昭和30年代、東海道新幹線開業前に東京から大阪への日帰り出張も可能にした特急「こだま」号の登場などにより、長距離の移動も電車でという時代に変わってきた。そこで、長い時間乗車されるお客様のために、できるだけ快適に気持ちよく過ごしていただきたい。そんな思いから、鉄道技術研究所で人間工学的にどの色が一番落ち着くのか、幾つもサンプルを作りテストをして検討した結果、この青色にたどり着いたそうです。

現在は、日本中でごく一部を除いてこの青モケットを使った座席のある鉄道車両はなくなってしまいました。そのため、この青モケット自体入手が困難なのですが、そもそも鉄道車両メーカーが使うものなので通常それ以外の目的で入手はできません。ですから、こんなクッションどこにも売っていません。

2.詰物

クッションの使い心地は、その弾力に大きく影響すると思います。やはり、国鉄車両の座席や運転席をイメージするので、若干硬めのほうが良いのではと考えました。今回の特注品の縫製を担当していただいたメーカー様に先行で作ってもらった試作品は、硬質ウレタンを使いました。ところが、私の感覚では何となくイメージより柔らかい?というわけで、こちらを「柔らかめ」、ウレタンチップ成型品を使うものを「硬め」として支援してくださる方の好みで選んでいただくことにしました。

3.デザイン

これが一番悩みました。クッションなので、飾り物ではない。日常の生活に使うものですから、やはり実用性が伴う必要がある。であれば、大きさや形は使い勝手の良いものにしなければ…。どんなデザインが一番良いのか、友人と話していたときにふと話題に上ったのが、無印良品さんから発売されている、「低反発クッション」でした。

無印良品 クッション 低反発シリーズ

これの角型が何となく鉄道車両の座席っぽいし、ちょうど良いのでは!とひらめき、このクッションと同じ寸法に合わせることにしました。(こちらの商品をすでにお持ちの方であれば、違和感無く一緒に使えると思います。)

ただし、厚みは鉄道車両のシートをイメージしているので、マチを入れて 5cm の厚さにしています。

国鉄青モケットクッション

国鉄青モケットクッション

Photos by Green-G

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