5/31に終了した、福岡市貝塚公園 ブルートレイン保存車両 ナハネフ22 1007 再修復プロジェクト 2017 でお礼の品の一つとして準備していた「パンの缶詰」のお話です。
1.PANCAN
お礼の品ラインナップに食品としてもう一つ加えたのが、パン・アキモトさんの「パンの缶詰」です。
缶詰を開けると、そこにはいきなりフワッフワのパンが入っています。そして、製造日から約3年間も保存でき、いざという時の非常食になるというのです。しかも、オリジナルラベルを付けることができるということを知り、これは支援してくださる方々に記念となるデザインを製作してお届けしたいと考えました。
2.開発の経緯
1995年に発生した阪神淡路大震災が起きたとき、メーカーのパン・アキモトさんは焼きたてのパンを支援のために被災地へ届けました。ところが、わざわざ持って行ったパンはその半分以上が実際に必要としている方々のもとに届けられる前に傷んでしまいました。
どうしたら支援の想いを確実に届けられるのか。その願いから、パンの缶詰を開発するための挑戦が始まりました。
真空パックか? 冷凍保存か? 仮説を立て何度も試行を重ねますが、なかなか思うようにいきません。そんな中、食品加工所での缶詰づくりを見た社長さんに、缶に入れるというアイデアがひらめきます。とはいえ、そこからの製品化も困難の連続でした。焼いたパンを缶に入れただけでは、カビが生えてしまいます。「生地を缶に入れて焼けば、殺菌と焼成が同時にできる」と思いつきましたが、そのままだとパンが缶にくっついてしまいます。耐熱性がありパンに適度にくっつき、水に濡れても破れない。そんな包み紙を求め海外にも足を運び、ついに包み紙に適した紙を見つけました。
こうして1年の月日をかけ、ついにパンの缶詰が誕生しました。
3.ブルーベリー味
パンの缶詰の商品バリエーションで、最も保存期間が長い(3年)の「おいしい備蓄食シリーズ」では、オレンジ味、ストロベリー味、そしてブルーベリー味の3種類があります。やはりブルートレイン修復支援のお礼の品ですから、ブルーつながりでブルーベリー味を選びました。
国鉄色のクリーム10号と青20号(東海道新幹線の色)で寝台急行のシンボルマークをモチーフにしたラベルデザインとして、背景は青15号(20系ブルートレインの色)にしてみました。
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